はじめに
現代社会ではストレスを抱え、会社への不満を抱きながら勤務する会社員が多くいるように思います。
そんな中、少しでも早く会社を辞めたいと考える人たちの中にはFIREを目指し出している人も増えてきたように思います。
この記事ではFIREの種類の説明と、私がお勧めするサイドFIREのメリットを紹介します。
今後FIREを目指す上での参考になればと思います。
FIREとは？
“Financial Independence, Retire Early”の略で、「経済的自由 」と 「早期リタイア」を指します。
ざっくり説明すると、資産所得で生活をして、嫌な仕事から解放されて生きていくといった思想です。
ただ、FIREの中にもさまざまな考えがあり、主に以下の５種類に分けられます。
- ファットFIRE
- リーンFIRE
- サイドFIRE
- バリスタFIRE
- コーストFIRE
それぞれ簡単に説明します。
ファットFIRE
ファットFIREは「生活費」「趣味費」等の全てのお金を「資産所得」から賄うという考え方です。
仕事を完全に引退し、資産所得のみで生活をします。
この場合大体1億〜2億円程度の資産が必要と言われます。
このあたりはそれぞれの生活レベルによって変わりますが、日本の平均的な年収の生活でこのレベルが必要になるので、かなり難易度は高いものになります。
リーンFIRE
リーンFIREは最低限の「生活費」を「資産所得」から賄うという考え方です。
こちらも仕事を完全に引退し、資産所得のみで生活する考え方なので、本質的にはファットFIREと同じだと思っています。
ファットFIREとの差は、生活費をできる限り抑えて、少ない資金で節約生活を送る想定の点です。
そのため、必要な資産額もファットFIREに比べると少なくなり、5000万円程度から達成可能になるかと思います。
こちらはFIREを目指す段階から生活費を減らす場合が多いと思うので、貯まるスピードも早くなりファットFIREに比べたらかなり難易度は下がります。
しかし、それでも5000万円というのは十分に大金なので、簡単なものではありません。
サイドFIRE
サイドFIREは「生活費」「趣味費」を「資産所得」と「労働収入」から賄うという考え方です。
特にここでいう労働収入はフリーランスや個人事業等で自分の好きな仕事で稼ぐイメージの場合が多いです。
生活費の半分程度は労働収入から得るので、必要な資産額は少なくなり、3000万円程度からFIREする方もいるかと思います。
サイドFIREの場合、好きな仕事を最低限してストレスなく生活でき、必要資金も少ないことからかなりバランスの良い方針だと思います。
かくいう私が目指しているFIREもこの形式になります。
バリスタFIRE
バリスタFIREも「生活費」「趣味費」を「資産所得」と「労働収入」から賄うという考え方です。
サイドFIREとの違いは個人で稼ぐか、従業員として雇われて稼ぐかの差のみです。
なので、本質的には同じものだと思っています。
こちらは生活費の半分を資産所得、半分をバイトやパート等の労働収入から得て生活をします。
こちらも難易度とストレスのバランスが取れた方式だと思います。
コーストFIRE
コーストFIREは老後資金を貯めたら、あとは入ってきたお金全て使って生きようという考え方です。
正直FIREと言っていいのか怪しいと思っていますが、一般にこれも含まれることが多いので紹介します。
これは資産運用も考慮して、老後に必要な資金を貯めたらもう貯金とか考えなくていいよねという考えです。
仮に30代で1000万貯めて、30年S&P500などで運用すると年利5%として4000万円を超えます。
4000万円あれば年金と合わせて老後十分に生きられるということであれば、それ以上貯める必要はありません。
そのため他のFIREに比べたらかなり難易度は低く、実現しやすいのが利点です。
これはFIREか怪しいとは思いますが、かなり好きな考え方です。
今の仕事に不満がなく、一生続けてよいということであれば老後資金のことを考えるストレスがなくなる分人生を謳歌できるため、一番充実した生き方になるかもしれません。
何より若いうちにお金を使えるのが一番の利点かもしれません。
サイドFIREのメリット
上記でも書いた通り、私は「サイドFIRE」を目指しています。
主な理由は以下です。
- FIRE達成後暇にならない
- 株価の大暴落等にも対応できるから
- 達成の難易度が比較的低いから
FIRE達成後暇にならない
これはFIREのデメリットとしてよく挙げられると思います。
趣味が沢山あるタイプの人であれば問題ないかもしれませんが、FIREを達成すると膨大な時間ができます。
それが目的でもあり一番の問題にもなります。
仮に友達が沢山いて(私は友達少ないですが・・・)趣味も沢山あるとしても、平日の昼間から毎日遊んでくれる人はそうそういません。
どれだけ好きな趣味でも毎日ずっとやっていては飽きてしまうこともあるでしょう。
また、何もしないというのも決して幸福とは言い難いと思います。
そこで、ある程度労働も続けるサイドFIREの時間の使い方がかなり丁度いいのではないかと思っています。（あくまで仮説ですが・・・）
労働を続けることによって、人間関係が維持できるというのも大きなメリットになります。
株価の大暴落に対応できる
FIREは基本的に資産所得で生活する考え方です。
基本的には株式や投資信託、債券などに資金を移している場合が多いと思われます。
そのため、株価の大暴落があった場合、資金が一気に減り、下手したら半減する可能性も考えられます。（もちろん、そのあたりのリスクヘッジもするべきですが）
そこで生活費の半分を労働収入で稼いでいると、株価の大暴落時に労働時間を増やして労働収入の割合を増やすことが容易にできます。
これがファットFIREなどで完全に仕事を引退していると、そこから仕事への復帰はかなり難易度が高いものになると思われます。
そのため、緊急時の柔軟性も考えた時に仕事は続けている方がメリットが大きいと思っています。
達成の難易度が比較的低いから
サイドFIREの場合生活費の半分を労働収入で賄うため、必要な資産が少なくなります。
単純計算でファットFIREの半分で済みます。
生活費を少なく抑えられている場合はさらに少なくなります。
簡単に必要資金を計算してみます。
取崩額は4%ルールで考えます。
生活費：20万円/月
税金：20%
取崩額：資産の4%
労働収入：10万円/月
とすると、
年間資産所得（手取り）：120万円
年間資産所得（税引き前）：150万円
資産額：3750万円
となり、約4000万円でFIREが達成できます。
これに労働収入が増えるもしくは生活費が下がれば必要資産額も減るので、さらに少ない資金からFIREも狙えます。
このようにファットFIREほど難易度も高くなく、リーンFIREほど生活も苦しくならない良いバランスの方式だと考えています。
サイドFIREのデメリット
上記ではサイドFIREのメリットを説明しましたが、デメリットについても紹介します。
私の思うデメリットは以下です。
- 仕事を続ける必要がある
- 必要資金が不明確
- リストラ等のリスク
仕事を続ける必要がある
先ほどは仕事を続けられることをメリットとしてあげましたが、これは「好きな仕事ができた場合」になります。
サイドFIREの場合仕事を続けないと生きていけません。
そのため、好きな仕事を見つけられていない場合、結局は嫌な仕事を続けることになるので、FIREのメリットが全てなくなるレベルかもしれません。
サイドFIREの一番難しい点は「好きな仕事を見つける」点だと思っています。
週の半分程度はやっていても苦にならず、月に10万円程度稼げる仕事を見つけるというのは、なかなか難しいので、その時点で達成難易度は高いのかもしれません。
必要資金が不明確
上記でも書いたように、好きな仕事を見つけてその仕事に就くというのがポイントになります。
そのため、その仕事が明確になっていないと労働収入の額もイメージがつかず、必要な資産額も計算ができません。
そのため、計画が立てにくく先の見えない道のりになる可能性があります。
リストラ等のリスク
メリットでは株価の暴落リスクに対応できるとしましたが、逆に労働収入があることで、リストラなどで職を失うリスクを考える必要があります。
資産収入はすぐに増やせないので、職を失った場合、一時的に生活費が足りなくなります。
ただ、これはFIREに限らず労働者全員が抱えるリスクなのでそこまで考慮する必要はないかと思います。
むしろ、資産がある程度あり、しばらくは生活に困らないサイドFIRE達成者の場合、就活に余裕ができるというメリットもあるかもしれません。
まとめ
FIREの種類とサイドFIREのメリットデメリットを紹介しました。
サイドFIREのデメリットも一応あげましたが、基本的にデメリットはないと考えています。
FIREを目指すという行為の中で学ぶことも沢山ありますし、結局のところ好きな仕事を見つけさえしてしまえば全て解決すると思っています。
むしろ好きな仕事を見つけることができればFIREなんてしなくてもいいと思っています。
まだ私も好きな仕事を探しながらFIREを目指している最中なので想像でしかありませんが、FIREするしないに関わらず、好きな仕事を探すということはした方が良いと考えています。
今後このあたりも深掘りできればと思っているので、ぜひ今後もチェックしていただけたらと思います。
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